ウーロン茶効果  ◇◆体脂肪を除く◆◇

2001年9月29日 第2回食生活サポートフォーラム21が開かれました。
(毎日新聞社主催、厚生労働省・健康日本21推進フォーラム後援)
(東京千代田区の全電通ホールにて)

◆最近の烏龍茶研究から――現代人の健康とダイエット◆(講演内容より)
加齢医科学研究所は、「老化」について研究しています。なぜ食生活というと、皆さんよくご存じの抗酸化物質です。 老化予防に役立つといわれる抗酸化物質がお茶の中に多いということで、お茶の研究をしています。

まず、食生活と肥満です。中年になると太る人が多いが、なぜ太るのか。食事に原因があるわけですね。 人の基礎代謝量は、性成熟期以降、年をかさ重ねるにつれて、どんどん減少していく。 基礎代謝量は、寝ている状態で体を動かさないときの人間が必要とするエネルギー量です。 その基本的な消費エネルギーの量がどんどん減るのに、奥様は、 お父さんが大変働いてくれているからいいものを食べさせたいと思い、カロリーの高いものを与えるわけです。 それは逆効果で、お父さんの体にはどんどん皮下脂肪がたまっちゃいます。

夜遅い夕食も肥満につながります。午後10時に食事をしたあと体を動かさないので、 食べたものはほとんど皮下脂肪になります。間食も太る原因です。市販のビスケットは、1枚半で約80キロカロリー。 数枚食べたら、ご飯1杯分になります。ビール大ビン1本でも、大体これぐらいになります。 だから、お父さん方が外で飲むと、多分、1食で1000キロカロリーをゆうに超すと思います。

◆烏龍茶で体脂肪をじっくり除く◆
糖尿病、心臓病、脳卒中、がん。これが主要な生活習慣病です。高血圧や肥満などがその引き金になります。 いろんな病気に食べ過ぎや肥満関係しています。肥満というのは、単に太った状態をいうのではなく、 体脂肪率の高い状態を指します。皮下脂肪や内臓脂肪がたまり過ぎた状態で、男性の20%、 女性の30%以上が肥満の部類に入ります。

肥満のタイプには二つあります。「りんご型」は、おなかが出てくるタイプです。一般的には男性に多い。 もう一つの「洋ナシ型」は女性に多いタイプ。腰回り、大腿部が太くなります。 肥満の基準としては、現在、世界保健機関(WHO)が推奨しているBMI(ボディー・マス・インデックス)があります。 体重(キロ)を身長(M)×身長(M)で割った数値が19未満だとやせ過ぎ。19〜25が標準です。 ただ、日本人、あるいは東洋系の人の場合、24程度がいいのではと考え、日本では24ぐらいに設定していると思います。 世界的には25以上が太り過ぎです。30以上の方は、専門家に相談していただきたいと思います。

烏龍茶の話しに入ります。烏龍茶に限らず、緑茶、紅茶、これはすべて同じツバキ科の植物、 カメリア・シネンシスから取っています。その違いは、醗酵しているのか、半醗酵か、全く醗酵していないのかです。 成分も若干違ってきます。烏龍茶の場合には、特に油を流す作用、油を分解する、燃焼させる、 こいうった働きが、他のお茶に比べて強いことがわかっています。 烏龍茶は、もともと皇帝に献上するお茶で、香りを楽しむものでした。 烏龍茶の味、香りの秘密、これは半醗酵、部分的に醗酵させて、そこで火にかけて醗酵をとめてしまうという。 そういった方法でつくられます。烏龍茶の中には烏龍茶ポリフェノールという。 独特のポリフェノールがあります。ポリフェノールというと、ワインのポリフェノールとか、 カカオのポリフェノールとか聞かれていると思います。 すべて植物は、いろいろな形のポリフェノールを含んでいます。 だから、ワインだけ、あるいはカカオがいい、あるいは茶のカテキンがいいとか、 そいうことではなく、バランスのいい食事が、いろいろなポリフェノールをとることになり、 健康にいいんだといえます。

◆ポリフェノールの働きが効果的◆
烏龍茶のポリフェノールには、脂肪の乳化を阻害する働きがあります。 水と油、それに(胆のうから出る)胆汁酸があると、乳化した脂肪ができます。 これが普通の状態です。ここに烏龍茶ポリフェノールが入ると、ポリフェノールが油を吸着するため、 油が胆汁酸と結合できなくなります。乳化されない油は体外に排出されます。

もう一つ、リパーゼという脂肪分解酵素の働きを抑える作用があります。 リパーゼは腸の中で、食べ物中の脂肪を分解し、腸管から吸収されやすくします。 ですから、烏龍茶ポリフェノールがリパーゼに作用して脂肪を分解しないようにすると、 脂肪は吸収されず、体外に出てしまいます。三つめ。 これは烏龍茶に特に強い働きですが、体内たまった体脂肪を分解する働きもあります。 体脂肪を分解して、エネルギー燃焼させます。

今回、実際に人を対象にして、烏龍茶のダイエットの効果を試してみました。 参加者は10代から30代の男女15人で、期間は4週間です。 参加者は、1日当たり烏龍茶を1〜2リットル飲むという条件以外は、普通の生活をしてもらいました。 15人のうち12人に烏龍茶を飲んでもらい、対照群として3人にミネラルウォーターを飲んでもらいました。

・・・4週間後の結果ですが、体重は平均1.4kg減り、体脂肪も同1.4ポイント減少しました。 上腕まわりは同3cm、ウエスト同2.8cm、大腿部は1.8cm、いずれも減りました。 このように、すべての被験者の平均値は試験開始前に比べてマイナスになりましたが、 ミネラウォーターの場合は、ぽつぽつプラスがあり、減った場合の減り方も少なくなっています。 非常に興味深いことに、体重が著しく減った人は少ないです。 4週間後に2kg以上減った人は33%で、6割は2kg未満でした。

・・・これに対し、ウエストや上腕、大腿部、こういった脂肪のつきやすい部位で、 著しい減少がみられました。体脂肪が減ったわけです。例えばウエストが5cm減った人がいます。 5cmだとベルトの穴が二つぐらい小さくなります。 本人もびっくりしていました。実験に参加した人は、実験前と実験中で、 摂取カロリーにほとんど変動はありません。4週間の中で、上下約300キロカロリーの変動です。 毎日、何を食べたかを提出してもらい、カロリー計算をしました。

肝心なのは、体重減少に一喜一憂しないことだと思います。体重が増えるときには、年月がかかっています。 だから、体重増加に1年かかっていたら、1年かけて落とすぐらいの気持で、 じっくり構えてやってみてはどうでしょうか。時間をかけて、あわてずに、体脂肪を除くんだということです。 これが健康維持のための基本です。

ダイエットという本来の意味は、食生活で体重あるいは皮下脂肪をコントロールするという意味です。 ですから、ダンベルダイエットとかゴムひもダイエットとかは間違った使い方なのです。 あわてずゆっくりの試みを、ウーロン茶が手助けしてくれるはずです。